Wednesday, March 28, 2018

大ちゃんとウィスキー

大ちゃんは無類の酒好きだ。普段はどっちかというと仏頂面で、家の電話なんかにかけようものなら、暗い地下室から聞こえるような声で「はい…」「はい…」って不機嫌なロボットみたいな相づちを打つだけで盛り上がらないことこの上ない。
ところがだ、酒飲んだらもう陽気なんだよ。そして飲み会で難しい機械の話を解説するのが大好き。
飲み会のためにわざわざ長野の自宅から大きな星形エンジンの図面を持って来るんだぜ。
それをでっかく広げて「星形エンジンのクランクはどうなってるか知ってる?」なんて話を、目をキラキラさせながら説明してくるんだ。

ラフロイグとかボウモアみたいな高いアイラのウイスキーを持って来て
尻込みするみんなにヨードチンキみたいな匂いのキツい酒を、ほぼ無理矢理に飲ませながら、アイラ島の冷たい海から吹いて来る潮風と、ピートの話をするんだ。



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